Gerber X2 : CAD-CAM間コミュニケーションを牽引する新パラダイム
Ucamco社は、ガーバー(Gerber)フォーマットの第2代目拡張版となるガーバーX2(Gerber X2)を発表する運びとなりました。www.ucamco.comにてダウンロードできます。ガーバーX2の仕様には、プリント基板業界で初めて、画像メタデータに対しガーバー規格を設けました。これにより、CAD-CAM間コミュニケーションプロセスをより明確にするために、情報を分かりやすく明確に保持できます。
Eurocircuits社、LPKF社、AT&S社のご協力の下、Ucamcoが開発を進め、2013年11月にGerber X2のドラフトバージョンがucamco.comにて試用できるようになりました。プリント基板用CAD・CAMを専門とする方々にレビューやコメントをお寄せいただけるようにお願いしてまいりました。Ucamcoのマネージングディレクター Karel Tavernier のコメントに拠れば、「ガーバーの世話役として、Ucamcoは、ガーバーが迅速かつ明確なCAD-CAM間コミュニケーションを支援しつづけられるように相当の力を注いでいます。X2はこの意思の表れであり、またガーバーが時代と共に前進しつづけるパワフルでダイナミックなフォーマットであるように努める当社の姿勢を映し出すものです。ガーバーは、事実上、プリント基板におけるCAD-CAM間データ転送のスタンダードとなっていることから、当社はユーザーコミュニティの評価を知るためにドラフトを公開しました。Ucamcoを知る皆様は、Ucamcoがプリント基板産業と密接に連携し、業界の声に耳を傾け、業界を無視して独りよがりに新仕様を打ち出すことはないと知っています。」
3ヶ月間で受け取った感想や提案を慎重に考慮し、適切なものはガーバー X2の最終版に盛り込みました。X2は、下記パラメータを定義するシンプルかつ明解な属性を用意しました。
· ガーバーファイル機能:トップ銅レイヤ、トップソルダーマスク 他
· 部品:シングル基板、カスタマーパネル 他
· オブジェクト機能:SMDパッド、ビアパッド 他
· ドリル許容量
· インピーダンス制御したトラックの位置
· フィルドビア
· 安全性向上のMD5チェックサム
「Smart System Design Automation」のグローバルリーダーであるAltium社は、ガーバーX2の価値をすぐに認め、Altimu Designerの次期バージョンをX2に対応させる予定です。また2014年の第4四半期までには、広く用いられ高評価を得ているGraphicode社のGC-Prevueビューワーも、X2をサポートする予定です。
幾つかのCADメーカーからリリースされるX2完全対応のソフトウェアとX2を活用すれば、最大限の生産性を引き出し、最大限のベネフィットをもたらします。注目に値するのは、2014年の第4四半期までに、広く使われ高評価を得ているGraphicode製GC-PevueビューワーがX2をサポートする予定です。但しこれは上位互換です。それでも、X2に対応していない古いソフトウェアでは、これまどと変わらずに正しい画像を生成できますので、新たに購入が必要になるわけではありません。同様に、新しい属性の使用は、必須ではありません。属性は、全てを使用したり、部分的に使用したり、または全く使用しないという選択も可能です。ユーザーの導入環境に合わせてお使いいただけます。またX2は、扱いが単純明快であることを目指し設計されました。新しい内容としては、5つの新コマンドや分かりやすい標準属性リストが盛り込まれたにすぎません。
ガーバー X2は、簡単に入手でき、最高のシンプルさやパフォーマンスを実現し、誰でも役立てて頂けるように十分に試行を重ねたフォーマットをご提供いたします。製造を担うパートナー企業様に効率的で安全な製造データを渡せるように、X2を組み合わせてご使用いただくことで、設計者の方々に明解でシンプルな方法を提供します。X2がCAD-CAM間コミュニケーションに静かな革命を起こします。
とはいいましても、私共の言葉を、そのまま受け取ることはしないでください。是非とも、サンプルのガーバーX2アーカイブとファイルフォーマット仕様書をダウンロードして検証してみてください。互換性、シンプルさ、使用する価値があるか試してみてください。皆様や皆様のビジネスに、そして皆様の生産性にどれほど貢献できるかを見極めていだくことをお勧めします。
サンプルのガーバー X2アーカイブは、ダウンロードページから入手できます。使い勝手のよさ、互換性、プリント基板製造への有用性を体感していただけることでしょう。