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Graphicode社の「GC-Prevue v22.3」が新フォーマット「ガーバーX2」に対応

Graphicode社は、プリント基板の設計・製造プロセスに革新をもたらすソフトウェア開発の潮流にいち早く取り組んできました。この度、ソフトウェア「GC-Prevue」の最新バージョンが、Ucamcoの第2代拡張ガーバーフォーマット「Gerber X2」(ガーバー X2)に完全対応することとなりました。

今年既にご紹介しましたが、ガーバーX2は、CAD-CAM間のデーター転送プロセスに、かつてない明瞭さを提供します。これは、画像コンポーネントに関する全追加データを正確かつ確実に記述できるように分かりやすく扱いやすい規格を導入し、ガーバーの画像フォーマットを充実させたことで実現しました。スタックアップ、レイヤ機能やパッド等個々のオブジェクトの特性、その他パラメータに関する詳細情報が含まれています。ガーバー X2があれば、製造サイドでは、安全で効率的な製造に必要な全データが揃い、またそれらのデータが明確であるので、設計者は安心できます。

既存の手順に支障をきたすことはなく、Ucamcoのマネージングディレクター Karel Tabernierによれば、「X2の登場は、明瞭なコミュニケーションに向け革新的な一歩を進めたことを示しますが、その一方で、ガーバーが広く普及した理由でありトレードマークとも言えるシンプルさは受け継がれています。実際の業務には、ほんの僅かな変更が生じるにすぎず、承認や検証等が必要になることはないでしょう」。

今回行われた開発では、標準属性を使用して多くの主要パラメータを定義することに重点を置いています。対象となった属性は、CAD-CAMコミュニケーションでの効率を最大限向上させられるように、Ucamcoが慎重に選択しました。

 

  • ガーバーファイル機能:トップ銅レイヤ、トップソルダーマスク 他
  • 部品:シングル基板、カスタマーパネル 他
  • オブジェクト機能:SMDパッド、ビアパッド 他
  • ドリル許容量
  • インピーダンス制御トラックの位置
  • フィルドビア
  • 安全性向上のMD5チェックサム

GC Prevueは、プリント基板産業において有数の画像フォーマットビューワーで、いち早く無償で提供されました。その開発者であるGraphicode社は、UcamcoがX2フォーマットを開発するに際し、自ずとパートナーになりました。Graphicode社のPaul Wells-Edwards氏は、「GC-Prevueは、世界各地で、製造前工程のあらゆる場面で、プリント基板を熟知する多くの方々に用いられてきました。GC-Prevueは、事実上、ガーバービューワーの業界標準です。長年にわたりUcamcoやガーバーと協力してきました。ガーバーの良いところはシンプルで幅広く使用できる点で、Ucamcoが属性を活用するのは、改善や構築の観点から、とても賢明で簡単な方法です。Ucamcoはフォーマットを拡張して大幅に分かりやすくすることで、CAMタスクを大改善しました。その改善に参画できるチャンスが訪れた時、我々は飛びつきました」と述べています。

またPaul Wells-Edwards氏は、X2は3つの新コマンドと明確な標準属性リストで構成され、「私共の場合で、必要情報を追加するコーディング作業に1週間半かかっただけです。あらゆるCAMシステムで、導入に必要なのは、ほんの小さな努力にすぎません」とコメントしており、導入は大変容易であることも述べています。

他のソフトウェア会社でも動きがあります。Tavernierによると、「Smart System Design AutomationのグローバルリーダーでありAltium Designerの開発者であるAltium社は、X2の価値をいち早く見出し、Altium Designerの次期バージョンをX2に対応させる予定です。更に、最近、Dip TraceやKicadも、2014年度内にX2を出力できるようにすると聞いています。LPKFは2015年の第1四半期から対応する予定です。EurocircuitesとAT&Sはβテストを行う申し入れがあり、導入開始から12ヶ月以内には、つまり2014年末までには実際の生産に採用される可能性があります」。

X2は、完全に適合するソフトウェアと共に用いた場合、生産性を最大限増強し、ベネフィットを最大限引き出します。全てのレイヤが正しく、各オブジェクトの機能を識別しながら、ガーバーアーカイブ全体を自動的に読み込みできるようになります。操作は簡単で、Wells-Edwards氏は、「ガーバーフォーマットに情報を付加することは、皆さんが想像なさるよりはるかに簡単なことです。その効果は計り知れません。はるかによいデータ受渡し方法になります」とコメントしています。但し、古い互換性のないソフトウェアでX2を使用したとしても、正しい画像は生成されます。これは、www.ucamco.com からダウンロードできるサンプルの基板ジョブで実演できます。つまり、X2のコンセプトである整然さと簡便さに加えて、フォーマットに上位互換性があります。Tavernierによれば、「X2を採用する為に、新たに何らかの購入を押し付けるものではありません。全てのユーザーが、問題もなく、不満も生じずに、X2を使うことができます。新たにX2対応ソフトウェアを採用して自社のプロセスを次のレベルへ引き上げるか、どのように、どのタイミングで採用するかは、任意なのです」。

 

ガーバーX2ファイルフォーマットの仕様、X2アーカイブサンプル、X2の関連記事をwww.ucamco.comdownloadsからダウンロードできます。

X2対応のGC Prevue v 22.3は、http://www.graphicode.com/GC-Prevueにてダウンロードできます。